MotoGP第19戦のマレーシアGPで“ペッコ”バニャイアが優勝してドゥカティ・レノボ・チームがチーム・タイトルを獲得、エネア・バスティアニーニは2位フィニッシュ、ジャック・ミラーは6位

MotoGP第19戦のマレーシアGPが、10月23日にセパン・インターナショナル・サーキットで開催され、フランチェスコ“ペッコ”バニャイアが最終戦を残した状態でチャンピオンシップをリードしている。ドゥカティ・レノボ・チームのバニャイアは、マレーシアGPで見事な勝利を飾り、ライダーズ・ランキングで、ファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）との差を23ポイントまで伸ばすことに成功した。

9番グリッドからスタートしたトリノ出身のバニャイアは、素晴らしいスタートを切ってオープニングラップの主役となった。バニャイアは、最初のコーナーで同じドゥカティ・ライダーのホルヘ・マルティンに次ぐ2番手までジャンプアップ。7周目にプラマック・レーシング・チームのマルティンがクラッシュしたことで、バニャイアがレースをリードする展開となった。その後、同じイタリア人ライダーのエネア・バスティアニーニ（ドゥカティ）との戦いとなったが、最終的にドゥカティ・レノボ・チームのバニャイアがレースを制して今季7勝目、ドゥカティにとって最高峰クラス70勝目の記念すべき勝利を挙げた。バスティアニーニは2位でフィニッシュし、ドゥカティは、MotoGPで今シーズン31回目の表彰台を獲得した。

チームメイトのジャック・ミラーは6位でレースを終えた。5列目からスタートして、オープニングラップを21番手で通過したオーストラリア人ライダーのミラーは、最終ラップでマルク・マルケス（ホンダ）と5番手争いを繰り広げる驚異的な逆転劇を演じた。第19戦終了時点で、ミラーはライダーズ・ランキング5位となっている。

フランチェスコ・バニャイアの優勝に加えて、ドゥカティ・レノボ・チームは、このレースでもう一つの重要なマイルストーンを達成した。今回のレースの結果、ドゥカティ・レノボ・チームは、2年連続でMotoGPチーム・タイトルを獲得した。

フランチェスコ・バニャイア（ドゥカティ・レノボ・チーム #63） 1位
「今日は、おそらく、これまでのレースで最高のスタートを切ることができた。2番手に浮上した後は、できる限りレースをコントロールしようとした。レース序盤は、ホルヘ・マルティンが猛烈にプッシュしていたが、リアタイヤのグリップが不足していて、彼と同じペースで走ることはできないと感じていた。そのため、チャンスが来るのを落ち着いて待つことにした。今回のレースで一番苦戦した瞬間は、エネア・バスティアニーニにオーバーテイクされたときだ。しかし、自分の方が速いと分かったので、リードを取り戻して、勝つためにできる限りのことをした。クアルタラロが3位に入ったので、今日の勝利は重要だった。タイトル獲得まであと2ポイントなので、ファビオはバレンシアで優勝する必要がある。僕にとっては大きなアドバンテージだ。14位でもタイトルを獲得できるので、余裕を持ってレースに臨みたい。次戦も、通常のレースと同じようにベストを尽くしたい」

ジャック・ミラー（ドゥカティ・レノボ・チーム #43） 6位
「マレーシアでのレースは常に苦戦している。今日は、はるか後方からのスタートだったので、さらに難しいレースになった。スタート直後は、1コーナーで集団に挟まれて21番手まで後退してしまった。その後は、落ち着いて、ミスをしないようにオーバーテイクを繰り返した。最終ラップでなんとかマルク・マルケスの後ろにつくことができ、ターン4でオーバーテイクを試みたが、抜くことはできなかった。フィリップ・アイランドでのクラッシュと昨日のQ1でのクラッシュで痛めた足の状態を考えれば、今日のパフォーマンスには満足している。今日は、チームにとっても素晴らしい日になった。2年連続でチーム・タイトルを獲得し、この栄誉に貢献できたことを誇りに思う」

ルイジ・ダッリーニャ（ドゥカティ・コルセ・ゼネラルマネージャー）
「今日はタフなレースだった。ペッコは素晴らしいレースをした。何より、信じられないようなスタートを切って勝利を収めた。彼は、高い戦闘力のあるエネアを抑えて優勝した。2人にとって、素晴らしい戦いになった。しかし、まだ油断することはできない。これまでと同じ集中力を維持して、バレンシアで戦う必要がある。一方、ジャックは信じられないほどの追い上げを見せてくれた。もっと前方からスタートしていたら、さらに素晴らしい結果になっていたと思う。今日、私たちはチーム・タイトルを獲得した。これは、信じられないようなシーズンを過ごしてきたチームにとって、追加の喜びとなった。チーム全員が、このタイトルに値する働きをしてくれたので、本当に嬉しい」 

2022年シーズンのチャンピオンが決定する最終戦は、11月4日～6日にスペインのバレンシア・サーキットで開催される。

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