2021 MotoGP第7戦のカタルーニャGPが、6月6日にスペインのカタルーニャ・サーキットで開催された。ドゥカティ・レノボ・チームのジャック・ミラーが3位でチェッカーを受け、優勝2回を含む、今季3度目の表彰台を獲得した。
フロントローの2番グリッドからスタートしたオーストラリア人ライダーのミラーは、スタート直後にリードを奪ったが、数周後にはポジションを後退。しかし、ミラーは安定したペースでタイムを刻み、レース終盤で表彰台争いをするためにタイヤを温存しながら走行を続けた。残り9周の時点で4番手を走行していたミラーは、デスモセディチGPマシンを駆るザルコの後方に迫る。ザルコはその後、ジョアン・ミル(スズキ)とファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)をオーバーテイク。プラマック・レーシングチームのザルコにパスされたクアルタラロは、ターン1とターン2の間ではらみ、シケインをカットして再びレースに合流した。このミスにより、クアルタラロは3秒のペナルティを科され、レース終了時に4位に後退。クアルタラロの直後でフィニッシュしたミラーが3位となった。
フランチェスコ・バニャイアは難しいレースを7位で終えた。3列目の9番グリッドからスタートしたイタリア人ライダーのバニャイアは、選択したタイヤが思い通りに機能せず、苦しいレース展開となった。スタート後に12番手に後退した“ペッコ”は、最終的に7位でフィニッシュして貴重なポイントを得ることに成功。合計88ポイントを獲得したバニャイアは、ライダーズ・ランキング4位となっている。第7戦終了時点で、ミラーは首位のクアルタラロから25ポイント差の3位にランキングを上げた。ドゥカティおよびドゥカティ・レノボ・チームは、コンストラクターズおよびチーム・ランキングの両方で2位につけている。
ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム #43) 3位
「今日は、クアルタラロより少しでも多くのポイントを獲得することが重要だった!レースではリアタイヤを上手く温存することができた。フロントタイヤはレース全体を通じて少しオーバーヒートしてしまったが、それでも良い戦いをすることができた。最終ラップでは、クアルタラロの直後を走行していたので、彼をオーバーテイクするチャンスはもう1回あったと思うが、彼がシケインをカットするのを見て、ペナルティが科されるだろうと思った。そこで、なるべく彼に接近して、ミスを犯さないようにして3位を確保した。このサーキットで表彰台に立つのはこれが初めてで、チームにとっても自分自身にとっても、素晴らしい結果となった!」
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム #63) 7位
「残念ながら、今日のレースはタイヤの選択に影響を受けてしまった。ミディアム・タイヤを試してみたかったのだが、残念ながら最善の結果にはつながらなかった。最後までタイヤの摩耗を抑えようとしたが、良いフィーリングを得ることができなかった。困難な週末となったが、7位でフィニッシュすることができた。集中力を維持して、次のレースからトップ争いに復帰する必要がある。明日は、このサーキットでテストを実施する予定だ」
ドゥカティ・レノボ・チームは、明日もカタルーニャ・サーキットに留まって、レース後のオフィシャル・テストに参加する。MotoGP第8戦のドイツGPは、2週間後の6月18日~20日にザクセンリンクで開催される。