2018 MotoGP第14戦のアラゴンGPが9月23日にモーターランド・アラゴンで開催された。ドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾは、このレースで優勝したマルク・マルケス(ホンダ)とスリリングなバトルを展開して観客を沸かせ、2位でフィニッシュした。チームメイトのホルヘ・ロレンソは、オープニングラップのターン1でクラッシュ、リタイアを余儀なくされた。
予選2番手のドヴィツィオーゾは、フロントローから勢いよく飛び出してターン1の混乱を避け、13周目まで首位を走行していたが、14周目にマルケスにその座を譲った。しかし、16周目に再逆転し、全力でポジションをキープしたが、残り3周時点で再度オーバーテイクされ、わずか0.648秒差の2位でフィニッシュラインを通過した。
ロレンソにとっては不運なレースとなった。ポールポジションからスタートしたロレンソは、ターン1のブレーキングでアウトのダート側に膨らみ、リアのコントロールを失ってハイサイドを起こし激しくクラッシュした。ロレンソは、自力で立ち上がったものの、足を引きずっており、サーキットのメディカル・センターに搬送された。診断では、右足親指を脱臼し、第2中足骨に複雑骨折があることが判明した。医師は、即座に右足をギブスで固定したが、ロレンソは10月5日~7日にブリラム・サーキットで開催予定のタイGPには参戦できると回復に自信を覗かせた。
第14戦終了時点のランキングでは、ドヴィツィオーゾが2位、ロレンソが4位で変更はない。マニュファクチャラー部門では、ドゥカティはランキング2位につけている。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Ducati MotoGPチーム #04) 2位
「今日のレースは非常にうまく行った。これまでアラゴンとは相性が良くなかったが、今回は最終ラップまで優勝を争うことができた。これは、我々が成し遂げた進歩の結果だからとても嬉しい。ただし、最後の最後までマルケスとファイトすることができなかった。一部のコーナーではかなり戦えたが、その他のセクションではこちらが遅く、切れるカードが多くはなかった。最後の数周でマルケスのペースが落ちることを期待したが、実際はその逆だったので、その違いが結果に表れた」
ホルヘ・ロレンソ(Ducati MotoGPチーム #99) リタイア
「失望感と同時に怒りを覚えている。良いレースができると確信していたうえ、優勝争いもできると思っていた。スタートは良かった。マルケスと同じラインを取ったが、彼は最初のコーナーでブレーキングを遅らせたため、ワイドにラインを取らざるを得ず、しかも彼に行く手を阻まれる格好になった。他のライダーに抜かれまいとダートの上でアクセルを開けたら、リアがスライドしてクラッシュする羽目になった。マルケスがああいう走り方をするのは今回が初めてではない。彼は他のライダーのことを気にしないし、しかも確信犯でやっている。レース・ディレクションに話をすることはないが、再びこのようなことが起こって欲しくない。足の親指を脱臼して、他の骨には骨折があるので、完治までどのくらいかかるか見極める必要がある。タイGPまでには治って欲しい。今回もポイントを獲得できなかった上に、怪我をした状態でアラゴンを去ることになり、本当に残念だ。悲しいし、ガッカリしている」