MotoGP第10戦のドイツGPが、6月19日にケムニッツ近郊のザクセンリンクで開催され、ドゥカティ・レノボ・チームのジャック・ミラーが3位表彰台を獲得した。
予選6番グリッドからスタートしたオーストラリア人ライダーのミラーは、レース序盤に4番手に浮上、ペースを整えてから、昨日のFP4で課されたロングラップ・ペナルティを消化した。ミラーは7番手でレースに復帰すると、ホルヘ・マルティンとファビオ・ディ・ジャンアントニオの2台のデスモセディチGPをすぐにオーバーテイク。わずか数周でマーベリック・ビニャーレスとアレイシ・エスパルガロが駆るアプリリアのマシンとのギャップを詰めることに成功した。ビニャーレスをパスしたミラーは、エスパルガロに何度かアタックを仕掛けたもののオーバーテイクには至らず、最終的には残り3周でエスパルガロを攻略して3位でフィニッシュし、表彰台に登壇した。アメリカズGPで3位、フランスGPで2位を獲得したミラーは、今シーズン3度目となる表彰台を獲得し、ライダーズ・ランキング7位に浮上した。
チームメイトのフランチェスコ“ペッコ”バニャイアは、3周目にクラッシュしてリタイアを余儀なくされた。ポールポジションからスタートしたイタリア人ライダーのバニャイアは、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)に次ぐ2番手を走行していたが、1コーナーで突然リアのグリップを失ってクラッシュした。第10戦終了時点で、バニャイアはミラーと同ポイントで並び、ライダーズ・ランキング6位となっている。コンストラクターズ・ランキングでは、ドゥカティがヤマハを49ポイントリードしてトップの座を維持している。チーム・ランキングでは、ドゥカティ・レノボ・チームは4位となっている。
今日のレースでは、プラマック・レーシング・チームのデスモセディチGPを駆るヨハン・ザルコが2位に入り、2人のドゥカティ・ライダーが表彰台に登壇した。
ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム #43) 3位
「今日はおそらく、これまでのレースの中で、もっとも困難なレースだった。レース序盤でロングラップ・ペナルティを消化したが、その途中に石がいくつか落ちていて、あやうくクラッシュするところだった。その後は、マルティンとディ・ジャンアントニオの後ろを走行し、2台のドゥカティを簡単にオーバーテイクすることができた。2台のアプリリアはオーバーテイクするのに苦労したが、ビニャーレスはメカニカルトラブルを抱えていて、4番手に浮上することができた。その後は、エスパルガロのオーバーテイクを2度試みたが失敗し、残り3周で彼がコーナーで膨らんで、パスすることに成功した。今日はハードにプッシュした。この結果には、とても満足している!」
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム #63) リタイア
「本当に奇妙なクラッシュだった。データを見ても、マシンのフィーリングから考えても、何が起こったのかを明確に理解することができない。確かに自分のミスもあったのかもしれないが、そのラップでの加速はとてもスムーズだったので、なぜリアのグリップを失ったのか不思議だ。それまでは完璧な週末だったので、なおさら悔しい」
MotoGP第11戦のオランダGPは、1週間後の6月24日~26日にTTサーキット・アッセンで開催される。