MotoGP第15戦のアラゴンGPが、9月18日にスペインのモーターランド・アラゴンで開催され、ドゥカティが3年連続でコンストラクターズ・ワールド・タイトルを獲得した。これは、イタリアのボルゴ・パニガーレを拠点とするドゥカティにとって、最高峰クラスにおける4度目のワールド・タイトルで、シーズン終了まで5戦を残した状態でのタイトル確定となった。
この素晴しい結果には、2022年に6勝を挙げ、アラゴンGPでも2位に入った、フランチェスコ“ペッコ”バニャイアが大きく貢献した。ポールポジションからスタートしたドゥカティ・レノボ・チームのバニャイアは、好スタートを切ってすぐにレースをリード。その後、一旦はエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)にオーバーテイクを許したものの、すぐにポジションを挽回して最終ラップまでトップを走行。しかし、最終ラップでバスティアニーニが再びトップに立ち、わずか0.042秒差でフィニッシュラインを通過した。今回の2位に加え、現在ランキング・トップのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が1周目にクラッシュしたことにより、バニャイアは、クアルタラロとの差をわずか10ポイントに縮めた。
一方、チームメイトのジャック・ミラーは5位でレースを終えた。2番グリッドからスタートしたオーストラリア人ライダーのミラーは、すぐにチームメイトのすぐ後ろにつけたが、その後の周回でバスティアニーニ、次にブラッド・ビンダー(KTM)とアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)にオーバーテイクを許し、最終的には5位でフィニッシュした。ミラーは現在、ライダーズ・ランキング5位となっている。ドゥカティ・レノボ・チームは、チーム・ランキングで首位をキープしている(2位と37ポイント差)。
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム #63) 2位
「今日はスリリングな結果となった。エネアと僕は素晴らしいレースをした!彼が最終ラップで非常に速いことはわかっていたので、彼にオーバーテイクされたとき、ギャップが広がらないようについて行った。勝利を目指して、彼をオーバーテイクする機会を伺ったが、結果的にパスすることはできなかった。チャンピオンシップにおいて、2位の20ポイントは非常に重要だと分かっていたので、リスクは冒したくなかった。今はレース集中して、来週の日本GPについて考えなければならない」
ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム #43) 5位
「アラゴンは得意なサーキットではないので、5位という結果にはとても満足している。ビンダーとアレイシ・エスパルガロにオーバーテイクされた後も、安定したペースで走行を続けることができたが、彼らをパスするためにギャップを十分に詰めることはできなかった。レース終盤には、フロントのグリップ不足にも苦しめられた。いずれにせよ、今日は満足できるレースだった。来週のもてぎでのレースを今から楽しみにしている」
ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティ・コルセ・ゼネラルマネージャー)
「3年連続でコンストラクターズ・ワールド・タイトルを獲得できたことを嬉しく思う。MotoGPにおけるドゥカティの歴史の中では、4度目のタイトルだ。バニャイアの6勝、バスティアニーニの4勝など、今年のライダーが達成した成績を考えると、予想通りの結果となった。この目標を再び達成するために、献身的に仕事に取り組んでくれた、すべてのライダーとドゥカティ・コルセのすべてのスタッフに感謝したい。今後は、ライダーズ・タイトルを獲得することだけに集中することができる。残り5戦で、ランキング・トップのライダーとの差は10ポイントなので、タイトル獲得の可能性は、これまで以上に大きく開かれている」
MotoGP第16戦の日本GPは、1週間後の9月23日~25日に、モビリティリゾートもてぎで開催される。