MotoGP第17戦のタイGPが、10月2日にチャーン・インターナショナル・サーキットで開催され、ドゥカティ・レノボ・チームがダブル表彰台を獲得した。決勝レースは、激しい雨により何度か延期され、1時間後にスタート。このウェット・レースで、ジャック・ミラーが2位、フランチェスコ“ペッコ”バニャイアが3位でフィニッシュした。
レッドシグナルが消えると、ドゥカティ・レノボ・チームの両ライダーは、2人とも好スタートを切ることに成功。7番グリッドからスタートしたジャック・ミラーは、レース序盤の混乱の中でポジションを上げ、わずか3周でトップに浮上。しかし、後半に、このレースで優勝したミゲル・オリベイラ(KTM)にオーバーテイクを許して、2位でチェッカーを受けた。第17戦終了時点で、ジャック・ミラーはライダーズ・ランキング5位を維持している。今回の結果により、チャンピオンシップ・リーダーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)との差を40ポイントに縮め、タイトル獲得の可能性を残している。
一方、“ペッコ”バニャイアは、今日の3位表彰台により、フランス人ライダーのクアルタラロとの差をわずか2ポイントにまで縮めている。6周目に3番手を走行していたイタリア人ライダーのバニャイアは、残り5周までマルク・マルケス(ホンダ)と壮絶なバトルを展開。しかし、プラマック・レーシング・チームのドゥカティ・ライダー、ヨハン・ザルコがマルケスをオーバーテイクして、最終的にザルコが4位、マルケスが5位でフィニッシュした。
ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム #43) 2位
「レース・コンディションが悪かったので、非常に長く感じられた。レースペースを維持するだけでなく、ミスを犯さないように細心の注意を払う必要があった。オリベイラにパスされた後は、彼を再びオーバーテイクするために懸命にプッシュした。最終ラップで彼を捉えたかったが、残り4コーナーで小さなミスを犯してしまった。彼は、最終セクターで本当に速かった。いずれにしても、再び表彰台に立つことができて嬉しい。チームの素晴らしい仕事のおかけで、マシンの戦闘力はますます高くなっている。また、ペッコは現在、ランキング・トップのライダーとわずか2ポイントに迫っており、タイトル争いは白熱している。チーム全体にとって本当に良い一日だった。タイトルをボローニャに持ち帰ることができれば、感動的なシーズンになるだろう。次戦のフィリップ・アイランドは、僕にとってホームレースなので、家族の前でレースをするのを今から楽しみにしている」
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム #63) 3位
「3位表彰台を獲得できて、素晴しい気分だ。非常に長く、激しいレースだった。日本では見せることができなかったが、ウェット・レースで本来のポテンシャルを示すことができた。最初からプッシュして、可能な限りスリップしないように走行したが、簡単ではなかった。最後はフロントのグリップを失い、後続ライダーにかなり迫られたが、なんとかポジションを守ってフィニッシュすることができた。チャンピオンシップでは、クアルタラロと2ポイント差に詰め寄ることができたので、残りの3レースは非常に重要なものになるだろう」
MotoGP第18戦のオーストラリアGPは、2週間後の10月14日~16日に、ジャック・ミラーのホームグラウンドであるフィリップ・アイランド・グランプリ・サーキットで開催される。